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株式会社BEC 高谷さんインタビュー

11/4/2015

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サービスから起業の裏話まで、アソシエイトが書く投資先インタビュー

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BEC Inc.代表取締役 高谷元悠
​神戸大学3年生(20歳)の時に公認会計士試験論文式に合格。在学中にスタートアップ4社でインターンを経験し、WEBサービスの企画・営業、Ruby on Railsによる開発、収支計画書・事業計画書の作成を担当。大手監査法人に勤務後は、IPO支援、内部統制構築支援、M&A、上場企業の監査を担当。サイバーエージェント主催のアントレプレナーイノベーションキャンプにて優勝。

BEC Inc.    http://bec.co.jp/
Gozal    
https://gozal.cc/

サービスについて

  -どんなサービスですか? 
「Gozal(ゴザル)」というインターネットのサービスを運用しています。中小企業や個人事業主を対象としたサービスで、法律や税金、労務といった、バックオフィスの課題を解決するサービスです。インターネット上でいつでもどこでも全国200事務所の弁護士や税理士にクラウド上で相談・依頼ができます。サービスの納品から報酬の受払まで、全てインターネット上で完結できます。

  - Gozalの由来
​ 
弁護士や税理士って、名前に◯◯士ってつくと思うんですよ、その「士」の元来の意味って武士の士から来ているように「侍」という意味があり、「サムライ業」とよく言われています。そこで、サムライといえば江戸時代、語尾にござるとか言っていそうだなぁというところから、サムライ業のひとが集うプラットホームという意味でGozalというサービス名にしました。濁音が二つあって力強さも感じさせますし、インパクトがあるということとに加え、和のテイストがあるので、もし海外展開をする時になっても日本初のサービスだということを主張できると考えました。
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  - なぜ士業向けのサービスを始められたのですか?
 もともと、起業したいひとや実際に起業して経営している人達が集まるシェアハウスに住んでいました。そこには20代前半の人たちが多くて、若い世代の人たちはプログラミングやデザインの知識には長けているのですが、会計や法務、税務といった実務をちゃんと理解している人、今後勉強していこうという人が少ないと感じました。法務や労務は売上に直結しなかったり、サービス自体を構成するものではないので、そこを勉強する人がなかなか居ないというのが現状です。とはいえ、ビジネスをやる上でどうしても法務・税務の対応は発生します。課題が発生した場合は、基本的に誰かに依頼することになると思うのですが、誰に相談したらいいかわからず、いきなり会計事務所や弁護士事務所に行くのも結構ハードルが高かったりするので、自分の悩みをインターネット上に投稿したら、専門家から解決策が届く場所があったらいいなと思ったのがきっかけです。
 一方で、弁護士や税理士などの士業の方も顧客獲得には課題を抱えており、志のある起業家の悩み相談や依頼を獲得したいというニーズがあるので、両者のニーズを満たすプラットホームが作れればと考え、Gozalを構想しました。

起業について

  - 起業のきっかけは?
 前職で大手監査法人に在籍していたときに、いわゆる会計士業務に従事していました。その一方で、社外業務のような形でいろんなベンチャーさんを手伝ったり、イベントに参加したりしていました。そんな中で、サイバーエージェントさんが主催しておられた「アントレプレナーイノベーションキャンプ」という社会人が30名ぐらい参加して、3カ月でビジネスプランを作るというイベントに参加しました。そこで、今のGozalのビジネスプランを作って、最終日に藤田社長にプレゼンさせていただいて、優勝という形でご評価をいただきました。「本気でやるなら出資するよ」という言葉に、当時サラリーマンだったんですけど、挑戦したい思いから翌日に退職届けを出し、2カ月後に法人届けを出し、起業に至りました。

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なぜ優勝できたと思いますか?
 
僕はプレゼンに自信がなかったので、プレゼンを練習しました。その時は、簡単なモックとPowerPointの事業計画しかなかったのですが、可能な限り多くの人にヒアリングをして、ビジネスを定義していきました。勝負はそのプレゼン一発だったので、何百回もプレゼンを練習しました。

  - 会計士でありながら、このようなイベントにはたくさん出ていたのですか?
 もともと起業したいという思いがありました。会計士を目指したきっかけも起業したかったからで、起業した後の経営者としての能力を上げるために、会計や税務をちゃんと理解した経営者になりたいという思いがあったからでした。いつか起業しようと思っていたので、そのようなイベントには積極的に参加しようとしていました。「アントレプレナーイノベーションキャンプ」のイベント概要を見たときも、面白そうだと思い力試しとして参加しました。そのときはGozalの事業概要はまだイメージに無く、Gozalは最終日に思いついたアイデアでした。他にもたくさんアイデアを出しまくっていましたが、昼寝のサービスとか変なものもありました(笑)。その中でもGozalは自分のバックグラウンドともシナジーがあったため、Gozalをやろうと決めました。
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   - 起業したかった
 
もともとお金が好きで、っていうとすごく変になるんですけど(笑)、小学生の頃お小遣いが月500円で、それで遊戯王カードとか買ったりしていたんです。ある日ニュースで◯◯企業の売上高2兆円というのを見て、この差はなんだ…みたいな。そこから、ある時、「2兆円すごいな」から「何で2兆円も生み出しているんだろう」っていう発想に変わって、企業という組織自体に興味を持ち始めました。成長していくうちに企業という組織には経営者というTOPがいるんだと知り、その経営者が指示を出したりサービスを作って、2兆円という売上を上げているんだと勝手に思い、「経営者って凄いんだ!」と、漠然とその力に憧れました。 中学生の時に、卒業生が自分の職業を説明しに来てくれるというイベントがあって、たまたまその時に公認会計士の先生がいらっしゃり「僕は会社のお医者さんなんだ」みたいなことを仰っていました。経営がうまくいっていない企業に専門的なアドバイスをして、再生させたりとか、財政破綻した市の再生に携わっているという話を聞きました。今まで企業のTOPは経営者で、経営者が戦略をつくって、会社を経営し、2兆円を生み出しているという発想だったんですけど、その経営者にアドバイスできる人たちがいることを知りました。「この能力を持った経営者が最強だ」と思い、公認会計士の能力を持った経営者になりたいという思考になっていき、会計士経由の起業家になりたいという思いを強めました。

  - 起業するのが怖いとか諦めようと思ったことはありましたか?
 無いですね。まだそんなに長く生きてないかなと思うので。まだまだです。

  - 優勝、退職からの起業
 「本気でやるなら投資するよ」と言っていただいてから、まず、サービスのニーズを徹底的に検証しました。本当にうまくいくのかどうか検証する時間がまず最初に必要でした。あと本気でやるなら、僕自身がエンジニアではないので、エンジニアをチームに入れるべくエンジニアにアプローチしていました。そこで、現在の共同創業者である黒瀬に目をつけました。もともと僕と黒瀬は同じシェアハウスに住んでおり、このイベントで優勝してこんなプランで起業をしようとしているから、一緒にやらないかと六本木一丁目の鳥貴族で誘いました。いきなりのことだったのでそのときは考えさせてと言われて、1週間後に住吉駅の近くのお好み焼き屋で会うことになりました。会う前に、実際起業に失敗したらどんなリスクがあるのかをちゃんと知っておかないとダメだから教えてくれと言われ、リスクを分析したのを用意してお好み焼き屋でパワーポイントの資料を開いてました(笑)。そこで、ちゃんとリスクを知ってもらった上でジョインしてもらうことになりました。エンジニアを探す際、エクセルでエンジニアの友達を10~20人ぐらい洗い出していったのですが、上から順に誘いたい順に並べて一人ずつ当たっていく一人目が黒瀬だったので、ほんとうによかったなと思ってます。

  - 起業家になるリスクって何ですか?
​ 
厳密に言えばあまりないんですけど、例えば取締役に善管注意義務があって、任務を懈怠した、怠惰なところがあったと認定されると、個人にも責任がくる可能性があるということとかをそのとき黒瀬には伝えましたね。
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VCからの投資

   - 起業してすぐにはVCを探さなかった。
 サービスの開発を進めていって、何人かに実際に使ってもらってユーザーの動きを見つつテスト版を経て本番をリリースしました。そこから1カ月ぐらい経ってからCAVさんに11カ月の期間を経て、もう一度見せに行きました。

  - なぜCAVを選んだのですか?
 他のVCをあたらなかったわけではないんですが、弊社のケースだと、サイバーさんのイベントで優勝したという前提があったので、そのまま出資までスムーズに動いたというのもあります。他の投資家さんに会っていたのは自分の事業に対して目利き力を備えた方々がどんな意見を持っているのかを知るのってすごく価値があるなと思ったので回っていました。一人の投資家だけの意見を鵜呑みにしないことは大事だなと実感しました。色々な考えを皆さん持たれているので。CAVを選んだのはイベントで優勝していたから資金調達に時間をかけないでよかったというのもあるんですが、実績が圧倒的にあるということは見ていました。言わずもがなですが、本当にたくさんの起業家に投資をされていて、投資先のスタートアップが成長を加速させた理由や、失敗事例などをたくさん理解されているので、最前線の現場のノウハウをCAVは持っていると思えたことですね。それと、担当者レベルにはなりますが、弊社でいうと、竹川さんという信頼できる方と出会えた事もあげられます。投資前後関わらず、事業に対するフィードバックや人のご紹介、採用すべきかどうか、服装、広報や資本政策も一緒に作っていただいたりなど、とても幅広いアドバイスとサポートをもらっています。投資家というより、一緒にサービスを作っていく仲間として見ています。CAVという組織としての信頼感と、竹川さんのような信頼できる担当者への信頼感が理由になります。

  - 投資を受けてから変わったこと
​ ​株主がCAVなんですっていうとベンチャー界では信頼になるし、弊社としては広報面でも影響はすごくあったなと思います。あと竹川さんや担当ではない方にも様々な人をダイレクトでつないでいただけて、普通だったらなかなか会えないような方に会わせていただいて、ヒアリングや直接案件につながったりと力になっていただきました。

今後の展望

​  - Gozal
 Gozalのサービスは、今後も挑戦する人を応援するサービスでありつづけたいと思っています。その軸はこれからもブレません。中小企業のバックオフィスに関する不便さ・不自由さを解消できる場所をひたすらに目指していきます。そのための機能として「人」と「システム」をさらに改善していきます。「人」でいうと、弁護士さんや税理士さんにスムーズに相談したり依頼できる場所を引き続き改善しながら作っていくということ。「システム」だと、会社設立はシステムがちゃんとしていたら自分で手続きできるので、そういう簡単なルーチンワークを自動化するツールはどんどん提供していきたいと思っています。人と相談しないとわからないことや、専門的なことは相談してもらって、ルーチンワークはどんどんシステム化するという
というように、双方が共存するような場所になっていくと思います。

  - BEC
 
今はGozalに全精力をかけて、Gozalの向かうべき方向に向かいます。1人1人が主体的に楽しんで仕事しているのが理想だと思っています。なので、全メンバーが1人1サービスのような、それぞれが起業家のようにこれが自分のサービス、自分が生み出したものっていう主体性を持てるような会社にしていきたいです。

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最後に
​ 
起業したい人、チャレンジしたい人が法務や税務で悩むのは勿体無いと思っているので、自分の思いややりたいことに集中できるように、面倒から解放できるサービスになっていると思います。悩まれてたり、ちょっと不安だという方がいれば、Gozalにくれば全て問題とかが解決できるようになっているので、何かあればGozalに来てください!
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